沖縄で逢いましょう

今年、生まれて初めて沖縄へ行きました。

「死にたい死にたい」て言ってて本当に死んでしまうより、「じゃ、沖縄行こっと」て沖縄行く方が、なんか良いじゃないですか？なんかバカっぽくて。

旅行するときは事前にその土地のことを調べて行く派なんですけど、その結論として、私は御嶽と呼ばれる場所へは行かない方がいいな、てなりました。

御嶽といえば、２０００年に世界遺産に登録されていたり最強のパワースポット！などとも言われて話題を集める斎場御嶽などがその代表的なところなのですが、そもそも、御嶽、って沖縄に住む方々が祈りを捧げる場所であって、私みたいな本土のもんが「パワーもらっちゃお♪」なんつって、気軽に土足で踏み荒らしていいような場所じゃないんじゃね？て思ったんです。

でも、せっかく生活の中に神々や精霊たちが今も息づく土地に行くのだから、ちょっとそういった神聖な空気を味わいたい、てなるのが人情、てもんじゃないですか？

そこで、私が選んだのが百名ビーチでした。

百名ビーチといえば、琉球の創始神“アマミキヨ”が久高島から沖縄本島へ渡る際、最初に上陸した場所、といわれている浜ですね。

そこは、え？ここは真夏の沖縄の、真夏の海ですよね？て聞きたくなるくらい、観光客もまばらでウインドサーフィンをされてる方がちらほらいる程度の静かな場所で、結局、私は、きれいな貝殻やシーグラスを拾ったりしながら半日そこにいました。

続きます。

続 ・ 沖縄で逢いましょう

その日の夜、私は、そういえば久高島とかは神様の島なので石ころ一つ持って帰ってはいけない、て言ってたな･･･と唐突に思い出し、キャッキャと水洗いしてベッドの上に並べて遊んでた貝殻やシーグラスを見下ろして、あれ･･･これ、ヤバいんじゃね？てなったんです。

そこで、百名ビーチに関してはそういう話を聞いたことなかったんですが、沖縄の神様（←くくりが雑だな）に「申し訳ございません、断りもなく浜から貝殻などを持ち帰ってしまいました。もし、この行為がダメだったのなら夢の中で叱ってください。即、お返しに参りますので」とお伺いをたてて、眠りました。

夢の中に出てきたのは、陽気な笑顔がムッチムチの親しみやすそうなオジサンでした。

そのオジサンは、いいからいいから飲みなさい、と、床に置いたら転げてしまう変わった形の器に、なみなみとお酒を注いで、ほら、と私に勧めてくれました。

それは甘くてとびきり美味しいお酒でした。

それを何度も酌み交わしながら、起きたときには一つも内容を思い出せなかったけれど、私とオジサンは向かい合って、たくさんの話をしました。

そして、ニコニコ微笑みながら、私は目覚めました。

今、私の部屋には、その時拾った貝殻があちこちに飾ってあります。

この夢、実は二度目の沖縄旅行の際に、再び見ることになるのですが、それはまた、別のお話。